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メモリーカード及び搭載機器の世界市場と今後の動向を調査

2005/03/02

2010年には世界で13億枚、2.5兆円の市場に。用途別では携帯電話用で急成長

調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(東京・台東 梅田佳夫社長)は、急成長しているメモリーカードの世界市場動向調査を実施し、調査研究レポート「2005年版 メモリーカード及び搭載機器の世界市場と将来展望」(2005年2月28日発刊)にまとめた。

本調査は1999年11月、2001年7月、2003年11月と継続的に行っているものであり、今回で4回目の調査となる。今回の調査では、過去6年間の市場推移を元に2010年までの市場の予測を行った。

世界市場は2010年に13億枚、2.5兆円市場に成長

2004年のメモリーカード世界市場は枚数ベースで2.5億枚、金額ベースで6,500億円であり、1999年の1900万枚、620億円と比較すると枚数にして13倍、金額にして10倍の市場となった。なお2003年に対しては枚数にして52%増、金額にして44%増となっており、この1年を見ても市場が急激に拡大していることが伺える。

[表1] 小型メモリー市場規模(世界市場)

2010年の世界市場は、枚数にして13億枚、金額にして2.5兆円と予測し、地域別市場では日本市場は枚数では1.5億枚、北米市場は4.4億枚、欧州市場は3.8億枚、その他地域は3.5億枚と予測した。日本市場は2004年で7100万枚、1850億円となっており、世界需要に対する割合は枚数、金額ともに28%を占めているが、今後は特に北米市場の伸びが大きい。

[図1] メモリーカードの市場規模推移

今後はコンパクトフラッシュ、スマートメディアが落ち込み、SDカード、USBメモリー、メモリースティックが台頭

規格類別の推移では、1999年に世界市場で53%を占めていたコンパクトフラッシュは2004年には11%に低下し、2010年には1%以下に、また1999には同じく40%を占めていたスマートメディアは2004年には1%となることが予想される。

これに対して、2000年に発売され、2004年には32%を占めているSDメモリーが今後も大きく伸び、2010年には世界で6.2億枚、47%を占めると予測した。その他のメモリーカードとしてはUSBメモリーが3.6億枚、メモリースティックが2.4億枚でそれぞれ27%、18%となる見込みである。

[図2] 主なメモリーカード別市場規模予測(世界)

国内の搭載機器需要はデジカメ用途から携帯電話用途へ

このような変化は、メモリーカードが搭載される搭載機器の需要の変化によることが大きい。国内の小型メモリーの搭載機器ではデジタルカメラ用途は2002年に65%であったが、2004年では14%に減少し、逆に携帯電話向け需要が2002年の5%から2004年には52%と急増し、この傾向は今後も継続する。

[図3] メモリーカード搭載機器割合

今後の課題はデジタルコンテンツに対する著作権保護対応

音楽・映像を含むデジタルコンテンツ配信サービスの記録媒体となりつつあることから、今後の課題としてはメモリーカードでの著作権保護(DRM)があげられる。

現時点でDRMに標準対応しているのはメモリースティックとSDメモリーカードのみであり、今後デジタルコンテンツ配信サービスが進むにあたり、「大容量化」「高速化」と共に「著作権保護対応」も各メモリーカード間のシェア争いの一因となると思われる。

<調査概要>

調査内容
世界市場、地域別(日本、北米、欧州、その他)市場規模動向、規格種別市場規模、搭載機器別動向 など
調査対象品目
  1. メモリーカード
    SDメモリーカード、miniSD、メモリースティック(Duo、PRO)、 スマートメディア、マルチメディアカード(MMC)、RS-MMC、USBメモリー、 コンパクトフラッシュ、TransFlash、xDピクチャーカード

  2. 搭載機器
    デジタルカメラ、携帯電話、ビデオカメラ、ポータブルオーディオ、パソコン、 PDA、DVDレコーダ、TV、カーナビ、ゲーム機等
調査期間
2004年12月〜2005年2月
調査対象メーカー
メモリーカードメーカー4社、搭載機器メーカー10社、関連団体4団体 計18社
調査方法
直接面接及び電話取材、オープンデータの収集
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 原