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高齢者/病者用食品市場について調査
高齢者/病者用食品の市場は毎年10%以上の成長を続けており2009年には1千億円を越す市場に成長する
濃厚流動食品が市場の過半を占め、次いで咀嚼・嚥下補助食品が多い
調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(東京・台東区 梅田佳夫社長)は、病院や老人福祉施設で主に取り扱われている「高齢者/病者用食品」について市場調査を実施し、調査研究レポート「2008年版 高齢者/病者用食品市場総合分析調査」(2008年2月末発刊)にまとめた。
シード・プランニングでは特定保健用食品や機能性食品など食品関連の調査を行ってきているが、この度、高齢者/病者用食品扱い事業者31社に対して取扱商品の売り上げ動向と注力分野、販路などについてヒアリング・アンケート調査を行い、濃厚流動食品や咀嚼嚥下補助食品など治療食・介護食市場の現状と将来展望を探った。
本調査の結果のポイントは以下のとおりである。
高齢者/病者用食品の市場規模は毎年10%以上の成長を続けており2009年には1千億円を越す市場に成長する。
濃厚流動食品が市場の過半を占め、次いで咀嚼・嚥下補助食品が多い。
今回の調査では、1- 濃厚流動食品、2- 咀嚼嚥下補助食品、3- 腎臓病対応食品、4- 糖尿病対応食品、5- 褥瘡・PEM対応食品、6- 鉄・カルシウム・ファイバー補強食品、7- 大腸検査食品、の7分野について、分野ごとの市場規模、企業別販売高、商品別販売高を推計した。
上記分野を合計した市場規模は、毎年10%以上の成長を続けており、2007年度は870億円と推計。2009年には1千億円を越す見込み。分野では、濃厚流動食品(栄養・水分補給飲料含む)が過半で、次いでゼリー類やとろみ剤などの咀嚼嚥下補助食品の市場が多いことが明らかになった。
濃厚流動食品とゼリー類やとろみ剤は今後も大きな成長が予測される。
2005年10月の介護保険改定により高齢者施設での「栄養管理体制加算」「栄養マネジメント加算」「経口移行加算」が新設、さらに2006年4月からの診療報酬改定により「栄養管理実施加算」も新設され、個人の病態や身体状況に応じた「栄養療法」を目的とする栄養ケアマネジメントの概念が関連食品の開発、販売に大きな影響を与えるようになり、市場には追い風となっている。
また、特別用途食品制度においては、現在審議が進められている改定により、従来まで病院・施設にほぼ限定されていた高齢者/病者用食品の販路が、在宅向けにも広がる可能性があり、市場の拡大が期待されている。
このような背景を踏まえた2012年までの今後の市場予測では、ゼリー類やとろみ剤と濃厚流動食品(栄養・水分補給飲料含む)とは2倍以上の成長をすると予測した。
<調査概要>
- 主な調査項目
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- 販売実績と予測
- 食品分野別取り扱い状況
- 主要売上商品と販売額
- 販売ルート
- 栄養ケアマネジメントへの取り組み
- 調査対象
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- 治療食/介護食を取り扱う企業 計31社
- 調査方法
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- ヒアリング調査、アンケート調査、公表資料の収集・整理
- 調査期間
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- 2007年12月〜2008年2月
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