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シード・プランニング、サービスロボットの市場動向を調査

2008/12/24

サービスロボットは「ペット犬」などから「介護・福祉」などの実用面へ展開
分野別種類では、「介護・福祉」が最も多く27%、次いで業務用23%、受付・警備・移動が12%
住宅への普及のポイントは、まずロボット技術活用の次世代生活支援機器から
国内市場は2008年の約62億円から2013年に100倍の6,950億円、2018年には4兆1,500億円に成長

市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都台東区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、サービスロボットに関する市場動向調査をおこない、このほど、その結果をまとめました。

サービスロボットとは「自ら外部情報を取得して、自己の行動を決定することができ、人の代替、人の支援、人との協調を目的に作られた機械」を指します。2005年に開催された「愛・地球博」以来サービスロボットの認知度が高まりました。

本調査では、サービスロボット全般の最新動向と、特に一般家庭への普及に不可欠な「住宅メーカー」「住宅設備メーカー」にフォーカスして、関連企業14社、業界4団体に対して現状の取組みとサービスロボットにつながる「次世代生活支援機器」について調査しました。

なお、調査結果の詳細は、「2009年版 住宅・住設メーカーのRT取組みとサービスロボットの分野別市場規模」(2008年11月20日発刊)として販売しております。

調査結果のポイントは以下の通りです。

市場は「ペット犬」などのエンタテインメント系から「介護・福祉」などの実用面へ展開

【図1】サービスロボット種類別販売推移(国内)

国内サービスロボット市場は、2002年19億円から2004年45億円、2006年67億円と順調に推移した。しかし、「ペット犬」や「人型ロボット」などのエンタテインメント分野での大手メーカーの撤退もあり、2007年から市場が減少したが、実用的な「介護・福祉」面や清掃・検査・点検や業務用などその他のサービスロボット市場は拡大を続けており、市場は実用的な「ロボット技術(RT)活用の次世代生活支援機器」に移りつつあることがわかった。

分野別種類では、「介護・福祉」が最も多く27%、次いで業務用23%、受付・警備・移動が14%

2000年から2008年8月までの発売・発売予定・開発・発表の国内のサービスロボットについてまとめたところ、11分野372種類になった。一番多い分野は「介護・福祉」分野で100種類になり、全体の27%を占める。以降、工場・防災・農林水産・イベントなどで使われる業務用サービスロボットが85種類23%、受付・警備・移動(セグウエイなど)のサービスロボットが52種類14%、ペット犬などの「エンタテインメント」分野が45種類12%、教育・研究向けが44種類12%と続く。

【図2】サービスロボット372種類の内訳

住宅への普及のポイントは、まずロボット技術活用の次世代生活支援機器から

住宅へのサービスロボットの普及には、まず、人型ロボットでない「ロボット技術(RT)活用の次世代生活支援機器」が普及し、その後、少しずつ生活サービスロボットに移行していくことが予想される。
住宅の特定な場所(玄関、水周り、廊下、空調関係、照明、キッチン など)に設置して、特定な用途(清掃、介護、健康、医療、安心、安全 など)に対応した次世代生活支援機器がサービスロボットと呼ばれる可能性もある。

普及のためには、既存製品の置き換えではなく、新たな市場を開拓できる新しい魅力を備えていることや、サービスロボットという名称から脱却した新たなネーミングも必要となろう。
市場が立ち上がるのは早くて3〜5年はかかると思われる。

国内市場は2008年の約62億円から2013年に100倍の6,950億円、2018年には4兆1,500億円に成長

各分野の専門家の意見をもとに、分野ごと(前述の7分野)の予想普及率を推定し、市場規模を予測した。
この結果、サービスロボットの市場は2008年の約62億円から、5年後の2013年には100倍の約6,950億円に、2016年には2兆円を突破、2018年には4兆円を超えると予測した。

<調査概要>

調査対象
  • 住宅メーカー    7社
  • 住宅設備メーカー 4社
  • ロボットメーカー  3社
  • 行政・団体      4団体
調査方法
  • 訪問取材
  • 電話取材
  • オープンデータ調査
調査期間
  • 2008年8月〜11月
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 原(はら)