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薬事法改正によるOTC医薬品の流通変革と消費者の行動変化について調査しました

2009/01/19

登録販売者がいればコンビニやスーパーで医薬品を購入する人は66%
早くもコンビニやスーパーにドラッグコーナーを開設した実験店舗が出現
2012年には登録販売者が10万人を超す

市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都台東区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、2009年6月からコンビニなどでも一部医薬品が買えるようになる薬事法の改正による消費者動向の変化と流通の変革について調査し、このほど、その結果をまとめました。

弊社では、医薬品業界や医薬品市場について20年以上にわたり調査を行ってきましたが、今年6月から施行される改正薬事法は薬剤師のほかに医薬品を販売できる新たな「登録販売者」という制度を設けることで、これまで薬局、ドラッグストア等において薬剤師による販売しか認められていなかった医薬品販売をコンビニなどでも販売できるようにする46年ぶりの大改革であり、この施行により医薬品流通業界、及び消費者がどのような行動変化を起こすかについてこのほど調査をおこないました。
消費者への調査は、1000人の女性消費者を対象にインターネットで行いました。

なお、調査結果の詳細は「改正薬事法によるOTC医薬品販売制度大変革と消費者動向調査」(2009年1月発刊)として販売しております。

本調査の結果のポイントは以下の通りです。

登録販売者がいればコンビニやスーパーで医薬品を買ってもいいという人は66%

1000人の女性消費者へのアンケートの結果によれば、登録販売者がいればコンビニやスーパーでも医薬品購入したい人の割合は全体の66.2%で、コンビニやスーパーでの購入を肯定的にみる人の割合は半数を大きく上回る結果であり、薬局やドラッグストア以外でも購入できるという利便性が歓迎されているという結果が得られた。年代別に比較すると肯定的見方が最も多かったのは40代で7割を超えた。一方、60代では4割が「そう思わない」と回答した。年代により若干の差が見られる結果となった。

【図1】登録販売者がいればコンビニやスーパーでも医薬品購入したいか

また『夜間緊急時に医薬品を買いにいく店舗』として女性消費者の85%がコンビニをあげ、『他の買い物のついでに医薬品を買えたら便利な店舗』としては84%がスーパーと答えた。
本調査ではこのほかに『緊急に必要とした医薬品』や『医薬品購入にあたりお店に期待するサービス』などについても調査している。

コンビニやスーパーにドラッグコーナーを開設した実験店舗が出現

本調査では6月からの改正薬事法施行に向けての流通業界の動きについて業界にインタビュー調査を行った。その結果、OTC医薬品の販売制度が変わることにより、薬剤師でなくても登録販売者がいれば販売できる医薬品が登場し、医薬品販売の裾野は広がるため、医薬品販売については、コンビニやスーパーでの競争激化と共に、新たな店舗機能拡大の一環として、医薬品販売の導入を検討しているところも多く、ファミリーマートなど、一部店舗で医薬品販売の実験を開始している企業もある。ファミリーマートの実験店舗は、コンビニでのOTC医薬品の購入ニーズの検証や、売れ筋商品、販売ピーク時間などの把握や、社員に対し、登録販売者試験に必要な医薬品販売の実務経験と、知識の習得を図ることも目的であるとしている。

「登録販売者」は2012年には10万人を超える

医薬品の販売について、従来は、薬剤師が専門に販売を行っていたが、2009年6月に施行される改正薬事法により、薬剤師のほかに、一部のOTC医薬品を販売できる資格として、「登録販売者」の資格が新たに設けられることなり、2008年の第一回の資格試験では4万1千人が合格、登録された。2009年の改正薬事法の施行時には約6万人が登録される見込みである。今後「登録販売者」は毎年1万人以上が登録され、2012年には10万人を超えるものと予測される。

メタボ、肥満対策商品の購買動向についても調査

今回の薬事法改正を機会に、メタボ・肥満対策用のOTC医薬品もコンビニなどで購入できるようになる。本調査ではメタボ・肥満対策用としてすでに販売されているドリンク剤や飲料について、消費者がこれまでに購入したことのあるものについて商品別の購買動向と、今後購入したいものについても調査した。これまでに購入した商品では特定の商品に購買が集中していることが把握され、またこれまでの購入は少ないが、今後購入したい商品として有望な商品も把握された。

<調査概要>

調査内容
◎消費者アンケート調査 <20〜60代の女性1,000名:各年代200名>
  • OTC医薬品、ドリンク剤、サプリメント、トクホの購入状況
  • セルフメディケーション商品の購入店舗の使い分け状況(効能別、チャネル別、分量別)
  • 特定健診の受診状況と、メタボリックシンドローム対策の方法 など
◎流通動向
  • 小売業における登録販売者の育成・配置、販売戦略の状況
調査方法
  • インターネットによるユーザーアンケート調査
  • 訪問による企業・団体へのヒアリング調査、各種オープンデータ収集
調査時期
  • 2008年9月〜12月  (ネットリサーチは2008年10月下旬に実施)
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 奥山(おくやま)