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日米の音楽配信ビジネスの最新市場動向がまとまりました
2008年の世界の音楽配信市場は6,000億円。日米で64%を占める
日本はモバイル向け配信が9割、米国はPC配信が7割
2018年の日本の音楽配信市場は3,000億円に。モバイル向け配信が多い
市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都台東区梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、日米の音楽配信ビジネスについて市場動向を調査し、このほど、その結果をまとめました。
2009年は日本のソニー・ミュージックが音楽配信「bitmusic」を開始してからちょうど10年になります。
開始後1〜2年は市場は低迷しましたが、2003年になってから、米国ではアップルの「iTunes Music Store」(iTMS、現在はiTS)、日本ではKDDIの「着うた」が市場を牽引し大きく拡大しました。その後、アップルのiTMSの世界展開とともに音楽配信が全世界に普及、「着うた」もRingtoneとして世界的に広まりました。日本では、「着うた」から「着うたフル」へと進化し、市場がさらに拡大しました。
シード・プランニングでは、1999年から継続的に音楽配信の調査を行っておりますが、今回の調査では、特に、音楽パッケージと音楽配信の両方で世界市場を牽引しながら、様相が大きく異なる日本と米国の市場にスポットを当て、両国の比較分析を重点的に行いました。
なお、本調査結果の詳細は、調査研究レポート「2009年版 日米比較でみる音楽配信ビジネスの動向調査」(2009年5月26日発刊)として販売しております。
調査結果のポイントは以下の通りです。
2008年の世界の音楽配信市場は6,000億円。日米で64%を占める
音楽流通の市場は、音楽パッケージ市場と音楽配信市場から成り立っている。これらを合わせた世界市場は2008年で2兆7,400億円。音楽パッケージ市場は年々減少を続けており、2008年は2004年の64%にまで縮小した。音楽配信市場は2008年には2004年の約11倍の6,000億円に達したが、音楽パッケージの減少分を音楽配信では穴埋めできず、2008年の音楽全体市場は2004年の約80%にまで縮小した。
世界の音楽配信市場6,000億円の国別シェアは、1位米国、2位日本で、この2カ国で64%を占めている。
(参考):音楽パッケージの市場は米国のシェアが27%、日本を加えて2カ国で45%を占めている。
日本はモバイル向け配信が9割、米国はPC配信が7割
音楽配信は、パソコンを利用してダウンロードするPC音楽配信と、携帯電話でダウンロードするモバイル配信がある。日本では「着うた」や「着うたフル」の音楽配信が圧倒的となっているが、海外ではモバイル配信の占める割合は高くない。米国ではPC音楽配信が圧倒している。
2018年の日本の音楽配信市場は3,000億円に。モバイル向け配信が多い
2008年に日本の音楽流通市場(音楽パッケージ+音楽配信)は4,980億円。日本市場は2014年まではほぼ5,000億円のラインで推移し、2018年には若干増加の5,300億円になる。
2016年頃に音楽パッケージと音楽配信が肩を並べることになり、2018年には音楽流通市場の57%を音楽配信が占めることになる。
モバイル配信は2008年に1,000億円の大台に達している。モバイル配信は、伸長率は低下しながらも今後も市場を拡大すると予測される。ただし、今後はPC配信の伸び率のほうが優勢となることから、モバイル配信の割合は徐々に低下し、2018年には57%にまで低下する。
<調査概要>
- 調査対象
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- レコード会社
- 音楽配信事業者
- 携帯端末事業者
- インターネットサービス事業者
- 携帯電話キャリア
- 調査方法
- 直接訪問取材及び電話取材、オープンデータ調査
- 調査期間
- 2009 年4月6日〜 5月20日
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