ホーム > プレスリリース > 2009年 > 8月24日発表
SSDと競合メディアの最新動向と将来展望がまとまりました
2008年にSSDの容量は飛躍的に増加、1.8/2.5インチではHDDに追いついた
GB単価は2年で10分の1に、MLC登場がGB単価の大幅低下をもたらす
SSDの世界市場規模は、2016年で2億8,000万台と予測。2008年の約38倍に成長
市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都台東区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、SSDと競合メディアの最新動向と将来展望に関する調査を行い、このほど、その結果をまとめました。
SSD(Solid State Drive)は1990年代の中ごろに登場しました。当時は、性能的にはHDDより優れているが価格が非常に高く、軍事用や一部の産業機器などの特殊な分野でしか採用されませんでした。しかし、ここに来て、SSDの基幹部品であるNAND型フラッシュメモリの大容量化と低価格が進み、2008年にネットブックに搭載されたことでその市場を大きく拡大しました。SSDはHDD互換であることから、HDD搭載機器のSSD転換が急速に進む可能性があります。
このような背景の下、本調査では、SSDと競合する記録メディアの動向とSSDとの比較を行い、SSD市場については、2016年までの市場規模の予測を行いました。
なお、本調査結果の詳細は、調査研究レポート「2009年版 SSDと競合メディアの最新動向と将来展望 〜SSD、小型HDD、メモリーカード、USBメモリー〜」(2009年8月発刊)として販売しております。
(*) SSDの基幹部品であるNAND型フラッシュにはSLCとMLCの2種類がある。MLCはMultiLevelCellの略で、1つのセルに2bit以上記録する。大容量化が可能でGB単価が安い。一方、SLCはSingleLevelCellの略で、1つのセルに1bitを記録する。MLCよりも高速で信頼性が高いが、価格も高い。
調査結果のポイントは以下の通りです。
2008年にSSDの容量は飛躍的に増加、1.8/2.5インチではHDDに追いついた
2007年末の段階でSSDの最大容量は32GBであったが、2008年末には1.8インチで256GB、2.5インチで512GBとなっている。HDDの最大容量は1.8インチで250GB、2.5インチで500GBであり、容量においてはHDDに並んでいる。2007年の段階ではSamsungが1.3インチHDDを投入していたが。2007年末にはSSDが追い越してしまったことから、1〜1.3インチのHDDの市場はSSDの領域に移行した。
GB単価は2年で10分の1に、MLC登場がGB単価の大幅低下をもたらす
大容量化とともにSSDの低価格化も急速に進んでいる。Samsungが2007年6月にPCに搭載したのが最初だが、そのときのGB単価は3,000円を超えていた。その後、半年で半値まで下がり、2008年にSuper TalentがMLCタイプのSSDを投入したことで、1,000円近い値下がりとなった。現在のGB単価は300円程度となっており、2年で10分の1まで下がったことになる。
SSDの世界市場規模は、2016年で2億8,000万台と予測。2008年の約38倍に成長
SSDは、2008年にネットブックに搭載されたことで市場を大きく拡大した。2008年にはMLCタイプのSSDが登場したことから、容量が急拡大し、小型のHDDの容量と肩を並べることになった。また、価格も急激に低下しており、低容量製品ではHDDと十分競争できるまでに低下している。また、ノートPC以外の民生用機器にも搭載が進むことから、SSDの市場は高い前年比で拡大すると予測される。2013年には1億台の大台を超え、2016年には2008年の約38倍となる2億8,000万台に達する。
<調査概要>
- 調査対象
-
- SSD 関連企業
東芝、Samsung、Intel、SanDisk、Micron(5 社) - HDD 関連企業
日立GST、TDK(2 社) - メモリーカード関連企業
パナソニック、ソニー(2 社) - SDD 搭載機器企業
三洋電機、NEC、ASUS、Acer、オンキヨー(5 社)
合計14 社
- SSD 関連企業
- 調査方法
-
直接訪問取材及び電話取材
オープンデータ調査 - 調査期間
- 2009 年 5 月20 日〜 8 月5 日
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 原(はら)