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高齢者/病者用食品市場調査がまとまりました。

2010/03/19

  ・ 高齢者/病者用食品市場は2008年に1,000億円の大台を越えた。
  ・ 以後、市場は100億円規模で拡大が続き、2014年には1,600億円を超えることが予想される。

市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都台東区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、高齢者食品/病者用食品市場について調査を実施し、このほど、その結果をまとめました。

我が国の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は2009年で22.8%となり、まさに「超高齢化社会」を迎えようとしています。将来人口推計によると、2013年には国民の4人に1人が、2035年には3人に1人が高齢者という時代が目前に迫っています。このような時代背景を踏まえ、高齢者/病者用食品のニーズは年々高まっており、市場は年率10%前後での成長を続け、2009年度の市場規模は1,100億円を超す見込みです。
制度面では、2009年4月から「特別用途食品制度」が改定され、濃厚流動食品は「総合栄養食品」としてのカテゴリーを与えられました。また、2010年の診療報酬改定においては、「栄養サポートチーム加算(新NST加算)」の導入が決定され、当該食品への期待が高まっています
今後は、高齢化や医療費の抑制などの社会状況の変化にともない、在宅療養高齢者/患者向けの食品のニーズが拡大することが予想されます。

このような状況を踏まえ、高齢者/病者用食品扱い事業者30社に対して取扱商品の売り上げ動向と注力分野、販路などについて調査を行い、濃厚流動食品や咀嚼嚥下補助食品など治療食・介護食市場の現状と将来展望を探りました。

なお、本調査結果は調査研究レポート「2010年度版 高齢者/病者用食品市場総合分析調査」(価格:99,750円、2010年2月25日発刊)として販売しています。

調査結果のポイントは以下の通りです

【調査結果要旨】

高齢者/病者用食品市場は2008年に1,000億円の大台を越えた。以後、市場は100億円規模で拡大が続き、2014年には1,600億円を超えることが予想される。

高齢者/病者用食品市場規模推移と予測

今回の調査では、主に病院や高齢者施設で利用されている、①濃厚流動食品、栄養・水分補給飲料、②咀嚼嚥下補助食品、③腎臓病対応食品、④糖尿病対応食品、⑤褥瘡・PEM対応食品、⑥鉄・カルシウム・ファイバー補強食品、⑦大腸検査食品、の7分野について、分野ごとの市場規模、企業別販売高、商品別販売高を推計した。
上記分野を合計した市場規模は、毎年10%前後の成長を続けており、2009年度は約1,100億円と推計。5年後の2014年には1,600億円を越す見込み。
このような市場の拡大には、高齢者人口の増加もあるが、当該食品分野の購入者となる病院や施設の管理栄養士や医師が適切な栄養療法、食事療法を提供できるように、画期的な商品を開発してきた食品メーカーの開発力、啓蒙力が貢献している。飲み込みが困難になった方の窒息や肺炎を防ぐために開発された増粘剤や、胃ろうを増設した方の胃から食道への逆流を防ぐために開発されたゲル状の濃厚流動食品、高齢者の脱水を予防するための水分補給食品など、エポックメーキング的商品が市場を押し上げてきた。
今回の調査でも、新規に開発されたタイプの増粘剤や濃厚流動食品の売上の伸びが大きく、参入企業各社の開発競争が続いている。

【調査概要】

主な調査項目
販売実績と予測
食品分野別取り扱い状況
主要売上商品と販売額
販売ルート、販路別戦略
特別用途食品制度への取り組み
調査対象
治療食/介護食を取り扱う企業 計30社
調査方法
ヒアリング調査、アンケート調査、公表資料の収集・整理
調査期間
2009年12月〜2010年1月
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 関口(せきぐち)