市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング（本社：東京都台東区　梅田佳夫社長、以下シード・プランニング）は、通信機能付デジタルフォトフレームの市場動向調査を実施し、このほど、その結果をまとめました。

国内のデジタルフォトフレーム市場は2008年に立ち上がりました。2007年には年間で3万台程度の市場であったものが、2008年には10倍の31万台となりました。2009年の予測は100万台前後とみられていましたが、実際には100万台を大きく上回る135万台に達したと予測されます。その最大の理由は、スタンドアローン型のデジタルフォトフレームが順調に売れ行きを伸ばしたと同時に、ネットワーク型のデジタルフォトフレームが大きく市場を拡大させたことによります。

本調査では、通信機能を搭載したデジタルフォトフレームにフォーカスし、その製品動向、参入企業動向を中心に調査を行いました。また、ネットワークに対応したデジタルフォトフレームが家庭内に普及した場合、単なるデジタルフォトフレームからパーソナルサイネージに進化することが予想されることから、この観点からも分析しました。市場規模予測については、タイプ別に分類し、2014年までの国内市場規模予測を行いました。

なお、本調査結果の詳細は、調査研究レポート「通信機能つきデジタルフォトフレームの現状とパーソナルサイネージの最新動向」（価格：147,000円（税込）、2010年3月10日発刊）」として販売しております。

　調査結果のポイントは以下の通りです

【調査結果要旨】

参入企業は17社（2008年5月）から51社（2009年12月）に急増。機種は約1年半で120機種増の153機種に。

デジタルフォトフレームの調査は、2008年5月、2009年1月、12月の3回行った。算入企業数、機種数の推移は以下の通り。

通信機能付（近距離通信、携帯電話）デジタルフォトフレームが急増。

通信機能搭載のデジタルフォトフレームは、2009年1月調査では全体の8%であったが、今回の調査では16％に倍増。赤外線通信などの近距離通信と携帯電話回線が増加し、無線LANは減少した。

ソフトバンクがネットワーク型で参入、シェアを一気に拡大（2位）。ビジネスモデル転換の兆し。

2009年のシェアトップは、2008年に引き続いてソニー。2位には2009年に参入したソフトバンクモバイルが入ってきた。3位には2008年にも3位であったトランセンドが位置している。4位に富士フィルム、5位にグリーンハウスが入ったが、3位から5位は僅差となっている。上位メーカーの寡占傾向が強まっており、5社以外の約30％のシェアを約50社で分け合っている。

2014年の市場は、デジタルフォトフレーム全体で400万台。35%が通信機能付と予測。

2008年に立ち上がった市場であるが、2009年も前年の4.5倍となる成長を見せた。2010年以降の伸び率は低下するが、それでも順調に市場を拡大して2014年には400万台となる。

【調査概要】

調査対象

デジタルフォトフレームを取り扱っている各分野の企業・・・53社

カメラ関連企業・・・7社
浅沼商会、ケンコー、コダック、シーアンドシー・サンパック、DNPフォトルシオ、富士フイルム、ポラロイド

AV機器企業・・・13社
エグゼモード、エンティス、廣華物産、シーマ・ラボラトリー、ゾックス、ティー・エム・ワイ、バイ・デザイン、ブルーベース、丸紅インフォテック、テクタイト、トライウィン、トランステクノロジー、ドリームメーカー、バイ・デザイン、丸紅インフォテック

PC周辺機器企業・・・13社
アクティス、アドテック、海連、グリーンハウス、恵安、サンワサプライ、磁気研究所、トランセンド、バッファロー、バッファローコクヨサプライ、プリンストン、マウスコンピューター、リンクスインターナショナル

総合家電企業・・・7社
LGエレクトロニクス・ジャパン、日本サムスン、三洋電機、シャープ、ソニー、日立リビングサプライ、パナソニック

通信関連企業・・・3社
NTT東日本、ソフトバンクモバイル、NTTドコモ

その他企業・・・10社
イーグローバレッジ、セイコーエプソン、オフィスサンサーラ、キングジム、サンリオ、セガトイズ、バンダイ、ラドンナ、NECビッグローブ、ジークス

調査方法

直接訪問取材及び電話取材、オープンデータ調査

調査期間

2009年12月7日〜2010年3月5日