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電子カルテ/PACSの市場予測がまとまりました
◆ 電子カルテ、2014年に1,339億円市場に。
病院向けが1,110億円、診療所向が130億円、歯科診療所100億円。
◆ PACS(医用画像ネットワークシステム)は、2011年がピークで522億円の市場に。
市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都台東区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、電子カルテとPACSに関する調査を行い、このほど、その結果をまとめました。
1999年4月に厚生省(現厚生労働省)が電子カルテを認め、2001年の貸付金制度、2002年の補助金制度により電子カルテ市場が立ち上がりました。
他の産業と比べIT化が遅れていると言われる医療分野のIT化はカルテの電子化と医療画像のデジタル化を両輪に進んでいます。
そこで本調査では電子カルテとPACS市場について注目し、医療ITの導入目的が病院内のIT化だけにとどまらず、地域連携(病病・病診連携)の取組みとあいまっている状況などに注目し、フイルムレス特需に沸くPACS市場などについて調査を行いました。
本調査結果の詳細は、調査研究レポート「2010年版 電子カルテの市場動向調査 −電子カルテ/PACS市場規模 予測とシェア動向−」(価格:99,750円:税込、2010年10月28日発刊)として販売しております。
調査結果のポイントは以下の通りです。
電子カルテ、2014年に1,339億円市場に。
病院向けが1,110億円、診療所向が129億円。歯科診療所100億円
病院向け市場
2009年の電子カルテ普及率は推定20.7%。
827施設ある大規模病院(400床以上)の普及率が高いが、今後納入の伸びが期待されるのは、4,581施設ある中規模病院(100〜399床)。景気の影響もあり成長率の緩急はあるが、医療情報化の流れは止まらず、市場は伸びる。
今後、市場規模900億円〜1,200億円、納入数350〜500件で推移すると推定される。初期に電子カルテを納入した病院のリプレース需要も期待できる。
診療所向け市場
2009年の電子カルテ普及率は推定16.5%。
新規開業の約70%(都市部ではほぼ100%)が電子カルテを導入している。「平成21年度医療施設等設備整備費助成金」が実施され、2009年下期から2010年上期にかけて既存診療所の電子カルテ導入にはずみがついた。今後は全国10万施設の既存診療所のうち未導入の8万5千施設がターゲットとなる。眼科、精神科向け等の診療科別製品も期待できる。
この結果、市場規模110〜140億円、納入数3,200〜4,000件で推移し、順調に市場は伸びると推定される。
歯科診療所向け市場(レセコン含む)
2009年の電子カルテ・レセコン導入率は約84.4%(約57,500施設)と推定される。新規開業の歯科診療所ではほぼ100%導入されている。今後の市場は、未導入の既存診療所とリプレース需要等になり、毎年2,700〜3,000件前後の納入が見込まれる。
PACS(医用画像ネットワークシステム)は、2011年がピークで522億円の市場に
2009年のPACS市場規模は485億円。2008年診療報酬改訂のフィルムレス加算の影響で2008年下期から病院・診療所ともに急速に市場が拡大し、2009年も好影響が続いた。
今後市場は500億円規模で推移し、2011年頃に新規案件のピークを迎え、2012年以降はリプレース需要が中心となる。2012年頃までに大病院に行き渡り、診療所ではX線撮影装置を保有する約6割(約15,000施設)がターゲットとなる。
<調査概要>
- 調査対象
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・ 電子カルテベンダー
・ 歯科向けカルテコン・レセコンベンダー
・ PACSベンダー
・ 電子カルテ導入病院・診療所
・ PACS導入病院・診療所 - 調査項目
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・ 市場動向
・ 市場規模
・ システムベンダーシェア
・ サーバ・端末シェア
・ ベンダー・ハード選定基準 等 - 調査方法
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・ 訪問面接調査
・ ヒアリング調査
・ Web等公開情報収集等 - 調査期間
- 2010年8月〜10月
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