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携帯電話世界市場動向調査の結果がまとまりました。
◆ 世界市場は成長が続き、2016年には73億加入。3Gと4G/LTE方式・端末が53%のシェアを占める。
◆ 躍進するスマートフォン。2015年には全携帯電話単年販売台数18億3千万台のうちの約46%、
8億5千万台がスマートフォンになると予測する。
◆ スマートフォン搭載OSは、2015年には「Android」が40%のシェアを占める。
市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都台東区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、携帯電話の世界市場動向調査を実施し、このほど、その結果をまとめました。
携帯電話の世界市場は、2010 年末には約52 億8,000 万加入となり、前年対比約13%増加し世界全体の人口普及率は80%に達しています。携帯電話販売台数は15億9,700万台となり、スマートフォンが急拡大しています。その結果データ通信対応を積極化させており、LTEサービスも加速しています。
2010 年の世界携帯市場は、3 つの大きな変化がありました。
1つ目はスマートフォン販売が増加し、スマートフォンが市場の中心を占めるようになっていることです。スマートフォンは、年間端末販売の19.8%を占めています。スマートフォンブームにより、上位メーカーシェアの変動が起こっています。
2 つ目は、中国、インドなど新興国市場の増加が加入拡大を牽引していることです。
3 つ目は、モバイルデータ通信需要の増大から、ネットワーク容量拡大の必要性が高まり、LTE 展開の加速化、Wi-Fi やフェムトセル等の積極活用が進んでいることです。
本調査は17 年連続の継続調査となるもので、世界の携帯電話(第3世代携帯電話等/LTE)の市場および主要事業者・メーカーの動向、スマートフォン販売の増加、LTE 展開の加速などの動向、及び日本を含むアジア・太平洋地域、西欧、東欧、北米、中南米、中近東・アフリカ等の地域別の動向を明らかにするとともに、2016 年までの市場予測を行いました(スマートフォンは2015年までの予測)。
なお、本調査結果の詳細は、調査研究レポート「2011年版 携帯電話の世界市場」(価格:140,000円+消費税、2011年3月23日発刊)として販売しております。
調査結果のポイントは以下の通りです。
世界市場は成長が続き、2016年には73億加入。3Gと4G/LTE方式・端末が53%のシェアを占める。
世界の携帯電話加入数は、2010年末で52億8000万加入となった。
2016年末では、
- 欧州に続いて、新興国(ロシア、南アフリカ、中東諸国、アルゼンチン、ベネズエラ、チリなど)においても、人口普及率100%を超えて、2 台目/複数台所有が伸長する。
- アジア、及びアフリカ等における増加が進む。人口の多い国における加入数が増加する。
- 2016 年段階においては、これらの新興国・発展途上国でも現在の先進国並みの普及となる。全世界での人口普及率が100%となると予測。
- 新興国・発展途上国においては、インターネット環境とモバイルブロードバンドで実現するニーズも高く、普及の下支えをしている。
などの要因から、73 億1,600 万加入となると予測する。
特に、3Gと4G/LTE方式・端末の伸張が著しく、加入数に占める割合は2010年の11%から2016年には53%になると予想される。
躍進するスマートフォン。
2015年には全携帯電話単年販売台数18億3千万台のうちの約46%、8億5千万台がスマートフォンになると予測する。
世界市場におけるスマートフォンは急拡大しており、2010 年は前年対比80%増、3 億1,700 万台となっている。携帯電話全体に占める割合は19.8%に達している。(スマートフォンには、iPad型を含む)
その背景には、インターネット・サイトの閲覧やオンデマンドで音楽・映像を視聴できるほか、ビジネス文書の編集も可能なスマートフォン端末の需要が拡大していることがある。
携帯電話の人口普及率が100%前後に達する国が増え、新たな収益源としてデータ通信サービスに期待する携帯電話事業者が増えており、スマートフォンを積極的に販売している。
これらの背景から、グローバル・スマートフォン市場は、2015 年には単年販売台数で全携帯電話販売台数18億3千万台の46%、8億5千万台を占めると予測する。
スマートフォン搭載OSは、2015年には「Android」が40%のシェアを占める。
- 2009 年では、Symbian が5 割超を占めているが、iOS/iPhone、BlackBerry、Android が伸長しているため、2010 年では減少している。Symbian は、「Nokia の戦略」に負うところが大きい。Nokiaは、Symbian とWindows Phone の両立てであり、市場ニーズがAndroid 優勢となる状態が強く予想されるため、Symbian 比率は減少する。
- BlackBerry は、法人市場に強く、コンシューマ市場にも浸透している。今後も市場ニーズに対応して1 割台の構成比を維持する。
- iOS/iPhone は、グローバル市場での人気が高く、今日のスマートフォンブームを作り出したリーダーとなっている。グローバル市場で、市場ニーズに対応しながら15%台の構成比を維持する。
- Android は、参入メーカーが多く、端末種類も多く、市場ニーズに対応しながら最大シェアを維持する。2011 年は30%台、2012 年以降は40%の構成比を維持する。
- Other はPalm、Bada 等を含む。Bada は「Samsung の戦略」に負うところが大きいが、Android との両立での展開により、シェアを順次伸ばす方向。
<調査概要>
- 調査対象および調査内容
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(1) 2010 年の市場動向および2016 年までの市場予測
世界、アジア・太平洋、西欧、東欧、北米、中南米、中近東・アフリカ各地域、主要国、
方式別(GSM など2G、3G・W-CDMA、cdma2000、LTE)、及び加入数、端末市場等(2) 第3世代携帯電話からLTE への移行動向
CDMA 1x、EV-DO、WCDMA、HSDPA、LTE 等(3) 主要メーカー、主要キャリアの動向
主要キャリア/Vodafone、Orange、T-Mobile、Telefonica(O2 含)、AT&T、Verizon、China Mobile、
China Unicom、China Telecom、NTT ドコモ、SingTel、Etisalat、Q-Tel、Zain 等
主要メーカー/Nokia、Motorola、Samsung、Sony Ericsson、LG、Nokia - Siemens、
Alcatel - Lucent、Huawei、ZTE、NEC、富士通、日立、HTC、RIM、アップル等 - 調査期間
- 2010 年11 月〜2011 年3 月
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