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医療機関におけるタブレット端末・スマートフォン利用実態調査
◆ 病院・診療所でのタブレット端末活用ではiPadがAndroid端末に圧勝
◆ スマートフォンではiPhoneとAndroid端末が均衡
◆ 最も多い活用方法は患者への説明資料の表示
◆ 26.6%の病院がタブレット端末で電子カルテの参照可能
市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都文京区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、医療機関におけるタブレット端末・スマートフォンの利用実態調査をおこない、このほど、その結果をまとめました。
2010年5月にAppleが日本でも多機能情報端末iPadの発売を開始して以来、医療業界でも多くの医療従事者がタブレット端末を活用しています。その中には、電子カルテやPACSを閲覧する端末としてタブレット端末を使用している事例も含まれます。今後、病院・診療所に導入されているPC端末の多くは、タブレット端末に置き換えられていくことが予想されます。患者への説明や在宅診療の現場などは、PC端末よりもタブレット端末が有効かもしれません。
シード・プランニングでは病院・診療所でタブレット端末もしくはスマートフォン(携帯電話としてではなく情報端末としての活用)を、診療や患者サービスのために活用している医師268名(病院勤務医155名、診療所医113名)を対象にWebアンケート調査を実施しました。
なお、本調査結果の詳細は、調査研究レポート「医療機関におけるタブレット端末・スマートフォン利用実態調査」(価格:150,000円+消費税、2012年3月上旬発刊)で発売予定です。
調査結果のポイントは以下の通りです。
調査結果のポイント
◆ 病院・診療所でのタブレット端末利用は、iPadがAndroid端末に圧勝
タブレット端末を活用している施設の医師に対して、施設で使っている製品について質問したところ、病院、診療所ともにiPadユーザがAndroidユーザを大きく上回った。特に診療所ではiPadユーザが80.5%を占める。
◆ スマートフォンではiPhoneとAndroid端末が均衡
スマートフォンでは、病院、診療所ともにわずかながらiPhone(iPodを含む)がAndroid端末を上回っているがかなり均衡した結果となった。
◆ 最も多い活用方法は患者への説明資料の表示
◆ 26.6%の病院がタブレット端末で電子カルテの参照可能
タブレット端末を活用している施設の医師に対して、施設でのタブレット端末の活用方法を質問したところ、最も多い活用法は「患者への病気や治療、施設についての説明に使用する」だった。特に診療所では80.5%とこの活用法が圧倒的に多かった(病院では67.0%)。患者への説明はPDFファイルやパワーポイントファイルを使う方法が多い。医療用の特別なアプリや院内システムとの連携は必要なく、医師単位や診療科単位で、ちょっとした工夫として導入できる気軽な活用法である。
一方、電子カルテの参照端末としての活用は、病院で26.6%、診療所で6.5%が行っているという結果で、診療所においてはまだ少数であるが病院では普及しつつある。タブレット端末を使って電子カルテに入力しているケースは、参照と比較するとポイントは落ちるが、病院で14.7%と決して少なくはない結果となった。
調査概要
- 調査対象
- 病院・診療所でタブレット端末もしくはスマートフォン(携帯電話としてではなく情報端末としての活用)を、診療や患者サービスのために活用している医師268名(病院勤務医155名、診療所医113名)
- 調査方法
- Webアンケート調査
- 調査内容
-
Ⅰ. タブレット端末の導入状況
導入している製品/使用しているアプリケーション(電子カルテ、PACS、その他)/
導入時期/導入台数/導入理由/導入を進めたのは誰か/院内のネットワーク環境/
院内の無線LANの環境/セキュリティ
Ⅱ. タブレット端末の使用シーンにおける評価
活用場面/活用する場所/PC端末を使う場面とタブレット端末の使い分け/
個人所有のタブレット端末との使い分け/よく行う操作/満足点・不満点
Ⅲ. タブレット端末に求めること
今後、使用したいアプリケーション/今後、使用したいシーン - 調査期間
- 2012年1〜3月
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