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モバイルヘルスケアサービスの現状と将来展望
◆ 現状
✓ 「健康」「見守り」分野でサービスが顕在化、「医療」分野も成長の兆し
✓ スマートフォン・タブレット端末の登場でビジネスモデルが多様化
✓ 2011年の市場規模は、推定275億円
◆ 将来展望
✓ 2016年の市場は800億円と予測
✓ 柔軟なサービスモデルの実現、機器連携による記録の手間削減、医療分野のサービスとの
連携などにより、市場は成長を続ける
✓ 「どこでもMY病院」「シームレスな地域連携医療」などの社会的要因も市場の成長の追い風に
市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都文京区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、モバイルヘルスケアサービスの現状と展望に関する調査を行い、このほど、その結果をまとめました。
2011年における3Gモバイル端末の加入契約数は約1億1,800万件となり、国民は誰もが高速回線でインターネットへ接続する環境が構築されています。また、モバイルコンテンツ市場も拡大し続けており、モバイルコンテンツフォーラムの発表では、2010年の市場規模は対前年比 109%増の1兆6,550億円と言われています。
モバイルヘルスケアサービスにおいても、スマートフォンの普及で、クラウド活用や大画面で直感的に操作できる自由度の高いアプリ・サービス展開が可能になり、ヘルスケア専業の事業者だけでなく、システム開発などに強みを持つ企業が参入しています。また、iPad を中心としたタブレット端末の急速な普及にともない、医療機関や企業における利用事例が増加しています。これらのトレンドは、高齢者増にともなう見守りビジネスや地域医療連携での活用にまで拡大するとみられ、従来の通信キャリアのコンテンツ課金ビジネス以外のソリューションビジネスも成長していくと考えられます。
本調査は、モバイル端末を活用したモバイルヘルスケアサービスを「健康分野」「医療分野」「見守り分野」に分類し、サービスや市場を分析したほか、携帯電話・スマートフォンやタブレットに対応したヘルスケアサービスを展開する注目企業のビジネスモデル、特徴やマーケティング戦略、今後の方向性などを調査研究し、市場予測を含め将来を展望しました。
本調査結果の詳細は、調査研究レポート「2012年版 モバイルヘルスケアサービスの現状と将来展望」(価格:95,000円+消費税、2012年2月29日発刊)として発売中です。
調査結果のポイントは以下の通りです。
調査結果のポイント
◆ 現状
✓ 「健康」「見守り」分野でサービスが顕在化、「医療」分野も成長の兆し
✓ スマートフォン・タブレット端末の登場でビジネスモデルが多様化
✓ 2011年の市場規模は、推定275億円
◆ 将来展望
✓ 2016年の市場は800億円と予測
✓ 柔軟なサービスモデルの実現、機器連携による記録の手間削減、医療分野のサービスとの
連携などにより、市場は成長を続ける
✓ 「どこでもMY病院」「シームレスな地域連携医療」などの社会的要因も市場の成長の追い風に
[現状]
モバイル端末を活用したヘルスケアサービスは、「健康」「医療」「見守り」の3分野に分類できる。現在は、「健康」「見守り」の分野において市場が顕在化している。
- 「健康」分野では、エムティーアイの「ルナルナ」、KDDIの「au smart sports」、NTTドコモの「iBodymo」が100万人以上の会員を獲得し、成長を続けているが、スマートフォン・タブレット端末の登場により、従来のキャリア課金型以外のビジネスモデルも増加している。
- 「医療」分野は、医療機関における電子カルテ導入など、IT化は進みつつも、ワイヤレス通信を活用したシステム、サービスは実証実験レベルにとどまり、本格的なビジネスには至っていない。
- 「見守り」分野では、自治体の予算を活用したサービスが民間に移行している。セコムの「ココセコム」など、携帯モジュール搭載の専用機器や、モバイル端末を活用したWebサービスが増加している。
- 2011年の「健康」分野は約175億円、「医療」分野は約5億円、「見守り」分野は約95億円、合計約275億円の市場規模と推定される。
[将来展望]
- キャリア課金型モデルがスマートフォンに対応したことから、今後もキャリア課金型モデルのサービス市場は成長を続ける。
- 一方、顧客の会員に対して健康管理サービスを提供し、販促に結びつけるなどのBtoBtoCソリューションなどの事例も増え、ビジネスモデルは、多様化が進んでいる。
- 健康管理サービスにおける成長の鍵は「記録の手間の削減」。コンティニュア・ヘルス・アライアンス規格による機器連携や、NFC/FeliCaの搭載モバイル端末との連携が進むと考えられる。
- 「健康」分野を成長させる社会的要因としては、「どこでもMY病院」構想の実現にともなう「電子お薬手帳」や、疾病管理に関するデータ蓄積サービスが考えられる。
- 「医療」分野を成長させる社会的要因としては、医療機関・施設におけるスマートフォン・タブレット端末の導入と共に、MR向けの情報提供などのビジネス用途のほか、医療情報化タスクフォースが進める「シームレスな地域医療連携の実現」による医療圏を超えた連携や、医療・介護の枠を超えた情報の共有、疾病の悪化抑制に対するインセンティブ付与なども考えられる。
- 2016年の市場は、「健康」分野が約400億円、「医療」分野が約250億円、「見守り」分野が約150億円、計約800億円の市場に成長すると考えられる。
調査概要
- 調査対象
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- 行政動向・インフラ基盤:
✓ 国内の行政動向(後期高齢者医療制度(特定健診・特定保健指導)、どこでもMY病院、
✓ シームレスな地域医連携医療 など)、通信キャリアの加入者状況や戦略など - 通信キャリア、モバイルヘルスケアサービス事業者、メーカー
(1)KDDI (2)NTTドコモ (3)NTTレゾナント (4)エムティーアイ (5)オムロンヘルスケア
(6)キューオーエル (7)ケイ・オプティコム (8)スズケン (9)ソニー (10)富士通
(11)保健同人社 (12)リブラプラス のヒアリング調査個票、その他13社の公開情報 - 米国の注目モバイルヘルスケアサービス:17社のサービス概要 など
- 行政動向・インフラ基盤:
- 調査方法
- ヒアリング調査(12社)、公開情報・文献調査
- 調査内容
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① 企業概要
② サービスの沿革・変遷
③ コンセプト/サービス概要/背景・着眼点
④ 料金体系
⑤ ターゲット
⑥ 主な機能/メニュー/コンテンツ
⑦ 規模
⑧ 特徴/強み
⑨ ビジネスモデル(図解)
⑩ 運営方針/営業・販売戦略/目標
⑪ 課題と対策
⑫ 顧客動向
⑬ 今後の展開
⑭ 市場に対する見解 - 調査期間
- 2011年11月〜2012年1月
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル 4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 荒川 信行(あらかわ のぶゆき)
〒113-0034
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担当 : 荒川(あらかわ)