ホーム > プレスリリース > 2014年 > 10月22日発表
3Dプロジェクションマッピング(国内)の市場規模予測
3Dプロジェクションマッピング(国内)の市場規模は、
→ 2016年に6,400億円と予測。2013年比29倍の伸び。
アミューズメント施設を中心に導入が進む。
市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都文京区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、3Dプロジェクションマッピングの市場動向に関する調査を実施し、このほど、その結果をまとめました。
プロジェクションマッピングとは、Projection(映写)とMapping(貼り付ける)を組み合わせた造語です。
プロジェクターから送出される映像“プロジェクション”を“マッピング”するという意味で、プロジェクションマッピングと呼ばれるようになりました。
プロジェクションマッピングがクローズアップされたのは、2012年9月の東京ステーションビルのプロジェクションマッピングでした。46 台の2 万ルーメンクラスのプロジェクターを駆使した大掛かりなイベントで話題になり、その後、プロジェクションマッピングが認知されたといえます。
当社調査によれば、これまで国内で約240件実施されており、2010年からは急速に実施件数が増え、前年の2倍程度の実施件数で推移しています。
3Dプロジェクションマッピングの調査は2013年に続き2回目となります。今回の調査では、これまで実施された約240件の実施例を分析するとともに、3D プロジェクションマッピングの主要関連企業とイベント実施企業にヒアリングを行い、製品動向、実施動向、市場動向等の現状を把握し、今後の展開を分析しました。
なお、本調査結果の詳細は、調査研究レポート「 3Dプロジェクションマッピングの最事例と市場動向 」 [価格:書籍版またはPDF版151,200円(税込)、書籍+PDFセット版172,800円(税込)、2014年10月3日発刊 ] として販売しております。
調査結果のポイントは以下の通りです。
調査結果のポイント
3Dプロジェクションマッピング(国内)の市場規模は、
→ 2016年に6,400億円と予測。2013年比29倍の伸び。
アミューズメント施設を中心に導入が進む。
本調査では、これまで国内で実施された約240件の実施例を収集し整理分析するとともに、事業者・ハードメーカー12社への取材、最近の主要プロジェクションマッピング開催事例14事例と過去の代表的な開催事例17事例の詳細な分析を通じて市場規模予測を行った。
調査対象の事業者・メーカー、事例は4ページの「調査概要」参照いただきたい。
また、これまでに国内で実施された約240件の一覧は、調査研究レポート「3Dプロジェクションマッピングの最新事例と市場動向」 に掲載している。
この結果、国内3D プロジェクションマッピング市場規模は、2012 年の112 億円から2014 年は1,000 億円を超え、2015 年には4,000 億円を超え、2016 年には6,400 億円が見込まれると予測した。
市場規模を以下の分野ごとに予測した。
• イベントレンタル業界
2013 年から2014 年にかけての3Dプロジェクションマッピングの実施件数は3 倍以上に伸びている。2015 年には7倍程度の実施件数が予測され大きく市場は伸張する。
• コンテンツ業界
3Dプロジェションマッピング市場の伸びに引っ張られ、コンテンツ業界ではクリエイター不足が深刻化している。今後コンテンツ産業は大きな伸び代がある。
• 自治体街おこし効果
沖縄県中城村や青森県八戸市など3Dプロジェクションマッピングで町おこしを行う自治体が急増している。3Dプロジェクションマッピングを夏祭りや秋祭りなどのイベントに取り入れる自治体が急増しており、市場は倍々ゲームで伸びることが予測される。
• プロジェクター(レンズ含む)
20,000 ルーメン以上の屋外向けの超高輝度プロジェクターの需要に加えて、屋内向けなどの20,000ルーメン未満の明るさのプロジェクターもマッピング用途で需要が急増している。ディズニーランドや吉祥寺アトレなどの常設施設なども出てきており市場の伸びはとどまることがない。参入メーカーも増えている。
• プロダクション
市場の伸びにともない、プロダクションでの編集作業や調整作業、現場作業などの需要も大きく伸びることが期待されている。
• その他の分野
[広告代理店、企画会社など]
広告代理店や企画会社などで、3Dプロジェクションマッピングを企画提案する需要も大幅に伸びている。また2014 年春に川崎市で行われた「進撃の巨人プロジェクションマッピング」では、講談社、KDDI など多くのスポンサーが広告や販促予算を出している。新たなデジタルサイネージとしても期待される。
[周辺機材]
3Dプロジェクションマッピングを行うためにはメディアサーバー、映像送出装置などのプロジェクター以外に周辺機材も必要になる。これらのメーカーなども、現在ではマッピング用として売り込みに励んでいる。
[編集ソフトウエア]
日本市場に向けても様々な種類の編集ソフトウエアが登場してきており、今後も拡充が期待されている。
[警備業界]
3Dプロジェクションマッピングを実施するにあたり、東京駅などで観客が集まりすぎ、警備上の問題で中止となったケースがあり、特に大規模マッピングの場合は警備が重要課題になっている。
[アミューズメント業界]
東京ディズニーランド、ユニバーサルスタジオジャパン、ハウステンボスなどわが国の主要アミューズメント施設では必ず3Dプロジェクションマッピングを実施している。マッピングは必須のアイテムともなっており、今後も投資が続くと想定される。
[旅行・観光業界]
ハウステンボスや大阪城のマッピングでは、マッピング見学ツアーも実施されている。地方のマッピングでは夜間に行うマッピングを見るための宿泊者増加があったケースも数多く報告されている。マッピング海外ツアーも出てきており、観光や旅行の業界でも経済効果は大きい。
このように、3Dプロジェクションマッピングを実施することによって売り上げが増加する業界は数多い。また、東京ディズニーランド、ユニバーサルスタジオジャパンなどのアミューズメント施設を中心にマッピングに対する大規模投資も行われている。
2016 年には東京ディズニーシーにも本格的なマッピングが導入される計画がある。市場規模は倍々ゲームで伸びており、2015 年で4,300 億円でも予測としては控え目かもしれない。2020 年の東京五輪へむけて市場は1兆円をめざす勢いにある。
調査概要
- 調査対象
-
[事業社・ハードメーカー]
アシュラスコープインスタレーション、アンティマーク、アンビエントメディア、アークベル、
オリハルコンテクノロジーズ、クリスティ・デジタル・システムズ、コローレ、スパーアイ、タケナカ、
ネイキッド、バルコ、プロジェクションマッピング協会(PMAJ) 12 社
[主要プロジェクションマッピング開催事例]
会津鶴ケ城プロジェクションマッピング、宇宙ミュージアム、小田原城プロジェクションマッピング、
オリエンタルランド(東京ディズニーランド)、渋谷どん兵衛屋、
JR吉祥寺駅プロジェクションマッピング、進撃の巨人プロジェクションマッピング、
新江の島水族館ナイトアクリウム、鳥取砂丘 砂の美術館、ブレスホテル、
横浜ランドマークタワー横浜ドッグヤードガーデン、アートアクアリウム2014、白糸の滝、
トランスフォーマー博 14 事例
[過去の開催事例] 17 事例 - 調査方法
- 直接訪問取材及び電話取材/オープンデータ調査
- 調査期間
- 2014 年6 月10 日〜2014 年9 月30 日
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル 4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 原(はら)