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医療ビッグデータの最新動向調査

2015/07/23

病院ビッグデータ活用システムの市場規模予測(2010~2020年)
 → 2020年には167億円の規模に。2014年比2倍の伸び。

市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都文京区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、病院ビッグデータ活用システムの市場動向と院内活用事例調査を行い、このほどその結果をまとめましたのでお知らせします。

電子化された医療情報を利活用することは、少子高齢化とともに医療費が今後さらに増大すると予想されているわが国にとって、国民により安全で効果的な医療を持続的に提供するために、極めて重要な課題の1つとなっています。

医療機関における情報化は、インフラ整備については一定の成果が得られたとして、今後は、蓄積された医療情報データを活用することで、医療の質の向上、医療の効率化、エビデンスに基づいた研究開発、そして医療政策決定への応用などが期待されています。

本調査では、DPCデータ、医事会計データ、診療情報など、院内に蓄積されたさまざまな情報を、経営分析や、経営改善、臨床研究、医療の質向上等を目的として積極的に利活用している病院を対象にヒアリング調査を実施し、病院における医療情報の利活用の実態や課題について整理しました。

また、院内に蓄積された様々な情報の統合、データ集計、統計処理、検索など二次利用のためのソリューションシステムを提供するシステムベンダーにもヒアリング調査を実施し、病院ビッグデータ活用システム市場の現状を整理し、将来展望を考察しました。

本調査結果の詳細は調査レポート「病院ビッグデータ活用システムの市場動向と院内活用事例調査」に掲載しています。

レポートの詳細とご購入は ⇒ http://store.seedplanning.co.jp/itm/8715.html

本調査結果のポイントは以下の通りです。

調査結果のポイント

病院ビッグデータ活用システムの市場規模予測(2010~2020年)
 →2020年には167億円の規模に。2014年比2倍の伸び。

本調査における「病院ビッグデータ活用システム」の定義

本調査における「病院ビッグデータ活用システム」とは、各医療情報システムの情報を、抽出・変換・蓄積・集約する機能をもつデータウエアハウス(DWH) 等の統合管理システムおよび、その蓄積されたデータを分析するシステムを対象としている。電子カルテシステムやオーダリングシステムなどの医療情報システムは含まない。
本調査では、院内の医療情報の利活用に関連したデータ抽出・統合管理システムやデータ分析ツー
ルを提供している事業者にヒアリングを実施し、各社の事業戦略や病院動向、市場動向について整理・考察した。

病院ビッグデータ活用システム

市場規模予測は、2020年には167億円の規模に。2014年比2倍の伸び。

本調査では、病院ビッグデータ活用システムを次の2 つに分類し、各システムの市場規模を推計した。
  ① 医事会計データやDPC データを用いて主として経営に役立てる分析システム
  ② 経営分析のみならず臨床研究や診療支援、業務改善等多様な目的のために、
    電子カルテシステムをはじめとした複数の医療情報システムのデータを統合化して
    蓄積・検索・分析を可能とするシステム

2003 年にDPC 制度が開始されたことにより経営分析ニーズが増加し、その後2006 年に医療機能情報提供制度、2010 年に医療の質の評価・公表等推進事業が開始され、病院は医療の質を重視するようになった。加えて電子カルテ普及や、HDD やSSD 等の性能アップや価格が安価になり、取り扱い可能な情報や種類が増えたことから、2010 年頃より大学病院や研究センター、中規模以上の急性期病院など院内の電子化が一通り完了した病院を中心に、病院ビッグデータ活用システムの導入が活発化している。

2014 年の病院ビッグデータ活用システムの市場規模は約80 億円。医療の質の評価・公表等推進事業や病床機能報告制度など行政からデータの公開を求められる機会の増加や、病院において蓄積された情報を医療の質向上のために積極的に利活用しようという意欲の高まりから、2020 年の市場規模は約167 億円に拡大するものと見込まれる。

病院ビッグデータ活用システムの市場規模予測

調査概要

調査対象と調査項目
◇病院ヒアリング調査
調査対象 (8 件)
岐阜大学医学部附属病院、神甲会 隈病院、国立成育医療研究センター、聖路加国際病院、
東京医科大学病院、豊橋市民病院、千葉県済生会習志野病院、練馬総合病院

調査項目
-病院内ビックデータの活用事例
1)病院概要・特徴
2)院内のICT 導入とデータ分析の歩み
3)医療情報利活用の背景
4)活用目的
5)活用情報
6)活用システム
7)活用実績
8)院内の体制
9)院内のその他活用ニーズ
10)効果
11)地域医療連携システムのデータ利活用
12)活用における課題と今後の展開

◇企業ヒアリング調査
調査対象 (5 件)
医用工学研究所、東芝情報システム、ニッセイ情報テクノロジー、日本電気、日本マイクロソフト、
メディカル・データ・ビジョン

調査項目
-病院内ビッグデータ関連製品・ソリューション
1)企業概要
2)製品・サービス概要
3)開始時期
4)開発経緯・着眼点
5)ターゲット
6)システム構成・機能・メニュー
7)特徴・強み
8)価格体系
9)規模・実績
10)販売チャネル
11)顧客動向
12)課題および今後の展開
13)市場動向・市場展望
調査期間
2014 年11 月~2015 年5 月
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル 4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 米谷(こめたに)・麻生(あそう)